CTD - 3つの測定項目

Andreas Egli
05. 11月 2025

清潔な飲料水の供給と、その品質・量を保証することは、ますます深刻かつ重要で費用のかかる課題となっています。

ある水域のパラメータを記録するには、水位や水温の測定といった最も一般的な測定項目に加え、他の測定変数も特定する必要があります。その一例が導電率です。導電率は水の清浄度を示すのに適した指標であり、飲料水供給における重要なパラメータです。

CTD水位計は、飲料水の質と量の測定・監視に使用することができます。

「CTD」という略語は、導電率、温度、深度を意味します:

  • 導電率センサ(Conductivity)
  • 温度センサ PT1000(Temperature)
  • 圧力センサ(Depth)

これらのパラメータは相互依存の関係にあるため、KELLER Pressureは1つのデバイスに3つのセンサを統合し、補償された高精度な測定値を提供します。

 

導電率

水などの媒体や物質は、熱、音、電気を伝達することができます。物質中に溶解したイオン(塩化物、硫酸塩、炭酸塩など)が多いほど、電気伝導度は高くなります。

海水や塩水は溶解イオンの含有量が高いので、通常の飲料水や淡水に比べ導電率が何倍も高いです。一方、精製された蒸留水は溶解イオンの量がほぼゼロに近いため、水中での電流の伝導が妨げられます。

導電率の測定

KELLER Pressureでは導電率の測定に6つのチタン電極を用います。媒体に浸った電極の間を流れる電流を測定します。電流が大きいほど、導電率は高くなります。

導電率センサには0…200µS/cmから0…200mS/cmまで、4つの測定レンジがあります。

導電率プローブ

例:

  • 蒸留水 0.05 µS/cm ~ 1 µS/cm
  • 飲料水 300 µS/cm ~ 800 µS/cm
  • 海水 約 50 mS/cm

 

温度

物質における温度変化は導電率の変化も意味します。これは高温だと溶解イオンの数とその移動性が著しく増加する、すなわち導電率が上昇することを示します。

温度は独立した測定値として読み取ることが可能ですが、KELLER Pressureでは他のパラメータの補正に使用します。PT1000温度センサをチタン電極のすぐ隣に配置することで、温度と導電率の測定を同じポイントで行うことができます。

 

水深

水深は、水面と浸水深度との差によって求められます。計測技術における、いわゆる水柱です。例えば、10 mの水柱は約1バールの圧力差に相当します。

測定方法は主に2種類あります。どちらを使用するかは用途によって異なります:

  • 絶対圧(真空を基準とする)
  • ゲージ圧(大気圧を基準とする)

それぞれの測定方法のメリット・デメリットについては、静水圧測定に関する当社のブログでより詳細に説明しています。

 

KELLER PressureのCTD多項目水位計と多項目データロガー

当社の多項目水位計36XiW-CTDおよび多項目データロガーDCX-22-CTD / DCX-22AA-CTDは、上記3つの測定機能を1台に集約したシリーズです。

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